竹ヒゴの作り方(ざっくり竹割り編)

bamboo work

今年の春、孟宗竹林で筍掘り体験をさせてもらいました。
人の手で管理された竹林はなんとも心地よく、
風に吹かれた葉っぱ同士が奏でるサラサラッという音にも癒されました。

北海道に住む方に、今年も箱いっぱいの筍をお裾分け。
泥付き皮付きの太い大きな筍は、きっと新鮮に感じてもらえるはず。

寒い地域では竹はほとんど生育していないということを知ったのも、
実はつい最近のこと。
竹の生産地が九州に集中しているのも温暖な地域だからなんですね。

ここ千葉市緑区周辺で調達しやすい竹は、
主に真竹(マダケ)と孟宗竹(モウソウチク)になります。

竹かごやざるを作るためには、細かく割り
細く割いてヒゴを作らなければいけないのですが、
それをするには孟宗竹だとかなり硬いし重い。
それに1節間の長さもやや短いので、
ヒゴ作りにはあまり向いていません。

ヒゴには、秋〜冬に伐採したなるべく節間の長い真竹を使います。
真竹と孟宗竹を見分ける一番のポイントは、節の部分。
真竹は節が2節あるのですが、孟宗竹は1節だけ。

上の写真は、節が2つあるので真竹ということになります。

2つのうち茶色く見える方が下の節。
ここに竹の皮が上に向かってくっ付いており、
成長と共に自然と剥がれ落ちます。

これを見分けることがヒゴ作りの大事なポイント!
というのも、竹を割る時の基本となるルールがあるからなんです。

それは、元(根っこ側)ではなく、末(先端側)から割るということ。
成長してきた方向と同じ様に立てて、ナタで割っていきます。
ちなみに、この後の全ての工程も末側から行います。

均等に割れる竹割り器のような道具もあるのですが、
私たちはナタで割っています。

ナタを竹の中心に置いて、木槌で叩いて割っていきます。
この時にも気を付けるポイントがあります。
それは、切ってすぐの竹を使うこと。

切ってからしばらく放置した竹でも割れないことはないのですが、
それはそれは硬くなり、割れ具合が全然違います。
切り立ての竹の割れやすさと比べたら
全ての作業が、体感的に5倍くらい大変です(笑)

特に、節越えの竹割りの大変さと言ったら!
放置してしまった事が悔やまれます。

それでも2〜3週間放置してしまったら、
いっそ屋外に出して更に数週間天日干しし、
カラカラに乾かしてから作業した方が割れやすくなります。

逆に竹を濡らす方法もありますが、
刃物類が錆びやすくなるようなので
積極的に取り入れたい方法ではないなと思います。

もう一つのポイントは中心の取り方。
内側にポコっと出っ張った部分があるので、
そこを中心にして半分に割っていきます。

枝がある部分を中心にすると言えば分かりやすいでしょうか。
ちなみに上記の写真は、元口の方から写したもの。
実際はこんなに分かりやすく変形していないので、
手で内側を触ってあたりを見つけます。

この竹、竹ヒゴ作りの練習用にと用意したものの
室内で放置した結果、中はカビだらけの状態に。
色々と、割るのが怖いです。

半分にした竹は更に半分に割り、
それも更に半分に割り、
もう一度半分に割り・・・と、基本は半分ずつ割っていきます。
節がある場合は、割るたびにナタで節を落としていくと
その次に割る作業がやりやすくなります。

竹を割ったら、今度は剥いでいく作業があります。
それはまた次回に。

地域によっても作業方法は色々異なると思うので
一例として参考にして頂ければ幸いです。

 

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