pinto style について

pinto style は「ピンと胸をはって、イキイキと輝く」という想いから始まりました。

きっかけは、生まれつき視力が低い娘の、学習時の姿勢を見ていた時でした。
文字を読んだり書いたりする際に近寄って見る癖があり、
気がつくと前屈みになり、姿勢が曲がりがちになっていました。

そんな折、姿勢をサポートするための「書見台」と呼ばれる補助具があることを知り、
良い道具だと思ったのと同時に、できれば子どもの学習スタイルに合ったもので
インテリアの一部としても素敵なものが欲しいと思い、木工職人さんに作ってもらうことに。

打ち合わせを重ねたのちに、とても素敵な書見台が完成したので娘に使ってもらうと、
曲がりがちだった姿勢もピンと伸び、使いやすそうで、その姿が頼もしく思えたんです。
目に優しい色合いの天然木は、思っていた通り、インテリアとも美しく調和しました。

少しの工夫とこだわりで、娘の学習時の姿勢も家の雰囲気もグッと良くなりました。
娘には見えにくさ以外にも様々な障害と呼ばれる特性がありますが、
それを引け目に感じることなく、ピンと胸をはってイキイキと輝いて生きていってほしい。
書見台を作ったことがきっかけで、その想いがより強くなりました。

また、私自身、長年自然素材に関わる仕事をしていたこともあり
素材のもつ心地よさや安らぎ、優しさやぬくもりを、体感として感じてきました。
そして、自然素材を扱う業界には素晴らしい技術を持った職人さんをはじめ、
脈々と受け継がれる伝統や、日本古来の文化と密接に関わっていることも知りました。

自然素材のぬくもりややさしい風合いは、私たちに安心感や心地よさを与えてくれます。
身体にもいいしインテリアとも調和するし、良いことばかり。と言ったら大袈裟でしょうか。

しかし、自然素材を活かす技術は手から手へ受け継がれてきたものが多く、手間暇もかかる。
似たようなモノが安価で大量に手に入ることも。せっかくの技術も業界も縮小の一途を辿り、
作り手の方々も少なくなってきていると感じます。

自然素材やモノ作りに関わる業界の方々に、何かできることはないだろうか。
天然木の書見台が、娘の姿勢とインテリアをよくしてくれたように
ピンと胸をはってイキイキと輝くサポートができたなら。
その想いがpinto style の活動の基盤になっています。

pinto style として大切にしている「3つのピント」の視点を通し
様々なサポート活動を行うことは、心からの喜びです。

関わる皆様がピンと胸をはってイキイキと輝く未来にピントを合わせて
今後も取り組んでいきたいと考えています。

pinto style 　椎田玉藻